エネルギー産業のリーダー
エネルギー、工業ガス、機械、素材、農業バイオテクノロジー、不動産など幅広い分野で事業を展開している「岩谷産業」について紹介していきます!
岩谷産業の歴史を遡ると、初期の段階では、主にガス機器の製造に注力していましたが、時代と共に事業領域を拡大しました。そして、研究開発への重点投資により、エネルギー産業におけるリーダーへと成長しました。
カセットこんろ・ボンベ革命
岩谷産業の製品ラインナップは、エネルギー効率の高い家庭用品から業務用の高性能機器まで多岐にわたります。中でも、再生可能エネルギーと環境に優しい技術への投資は、地球環境保護のためのアプローチとして評価されています。例えば、太陽光発電システムやエネルギー貯蔵ソリューションは、環境への影響を最小限に抑えつつ、エネルギーの効率的な利用を可能にしています。
また、液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)の流通において重要な役割を果たしており、水素やヘリウムなどの工業ガスも扱っています。さらに、エネルギー関連機器や素材の開発・供給にも注力しており、さまざまな業界や技術の進歩に貢献しています。
1969年の発売以来、岩谷産業のカセットこんろ・ボンベは日本の家庭生活に革命をもたらしました。この便利な調理器具は、家庭用からアウトドア活動まで幅広いシーンで活躍し、現代の食文化に欠かせないアイテムとなっています。家庭のキッチンからキャンプ場まで、様々な場所で手軽に料理を楽しめるようになったことは、料理の楽しみ方を広げ、新たな食文化の発展に大きく貢献しています。カセットこんろの多様なバリエーション展開は、ユーザーのニーズに応え、さまざまなライフスタイルに対応してきました。
日本唯一の液体水素
岩谷産業は水素にも注力しています。イワタニの水素ビジョンは、現在日本国内でLNGから水素を生成し、産業用や宇宙ロケット用に利用していることに焦点を当てています。将来的には、大量で安価な低炭素水素の製造のために、安価な再生可能エネルギーの必要性を指摘しています。日本の再生可能エネルギーの不安定さとコストの高さを考慮し、イワタニは海外で低炭素水素を生産し、大型液化水素専用船で日本に輸送する計画を立てています。
イワタニの水素技術は、高圧水素ガスを圧縮や液化により効率的に輸送・貯蔵しています。特に、体積を800分の1に縮小する液化水素は、大量輸送・貯蔵に適しており、イワタニは国内で唯一の液化水素の製造・商用販売を行う企業です。また、同社のグループ会社エーテック(株)では、超低温液化ガス貯槽やタンクローリーの製造、宇宙関連の水素・ヘリウム供給設備、水素ステーション機器などを製造しています。さらに、FCV用の高圧水素の品質分析にも力を入れ、新しい分析装置の開発で分析時間の短縮とコストダウンを実現しています。
可能性を秘めている
岩谷産業は、多岐にわたる事業を通じて、エネルギー産業の将来に大きく貢献しています。環境に優しい技術への取り組みと、革新的な製品開発により、持続可能な社会の実現に向けて積極的な役割を果たしていくでしょう。
特に、液化水素などの先進的な水素技術は、クリーンエネルギー源としての可能性を秘めていることから、これからの発展に期待したいと思います。