決算発表を受けて、投資家の受け止めはネガティブ。株価が大きく下げています。
全体の決算は一見、そこそこ良い内容でした。
<1Q実績> 売上げ 1,850億円 (+11.2%)
当期利益 159億円 (+13.1%) ()内:対前年同期比
なのに、なぜ株価は下げているのか…
株価が下がっている4つの理由
① 為替差益を「除く」と、この1Qの数字が変わります。
売上げ 1,778億円 (+6.8%)
コア営業利益 222億円 (+0.3%)
※「コア営業利益」とは、既存事業の本質的な収益性を表す指標
為替の影響を除くと、内容はそれほど良いものではありませんでした。
② 日本国内での売上げを見ると、その内容はそれほど「悪く」はありません。
売上げ 534億円 (+3.7%)
コア営業利益 76億円 (+6.4%)
但し、日本の国内の消費は弱いので、国内市場に大きく期待することはできない。
③ 米国事業は苦戦。 為替差益を除くと、
売上げ 376億円 (+9.1%)
コア営業利益 54億円 (-13.6%)
売上が上がっているのに、利益は減少。労務費や物流費が上がった上に、コストをかけて「売った」という様子が見えます。もし今後、為替差益がさらに縮小するとすると、米国内事業はかなり厳しくなるかもしれません。
④ 中国事業も苦戦。特に香港は厳しい。
売上げ 148億円 (+0.5%)
コア営業利益 12億円 (-6.6%)
売上げは前年とほぼ変わらず、利益は落ちています。決算発表内では、「香港市民の消費行動が変化した」とのコメントですが、この先がちょっと心配。
というわけで、今の株価でもちょっと割高というのが、決算発表後の下落につながっているようです。
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