【コラム】 DX・DX・・・そしてDX
世の中「DX」というワードが乱れ飛ぶ。
「DX」とは、デジタル技術によって、私たちの生活をより良いものへと変革していこう、という事。ワードとしては、企業がデジタル技術を駆使して他企業よりも競争優位性を築くこと、という意味で使われる場合が多い。
一方で、先日の日本経済新聞で、
日本のデジタル赤字4.7兆円
というスクープ記事が出た。
財務省が2月8日に発表した国際収支統計によると、
デジタルサービスの、日本から海外への支払いが、5年前から比べて約2倍の4.7兆円
になったという。
海外のデジタルサービスと言えば、
クラウドサービスでは、アマゾンやマイクロソフト
ネット広告であれば、GoogleやTwitter、facebook
動画音楽では、NETFLIX、アマゾンプライムサービスやAppleミュージック
確かに、身近なITサービスはすべて海外だ。
デジタル赤字が大きい、という理由もうなずける。
デジタル分野で国際競争に立ち遅れている日本は、今後どうしていけばいいのか。
日経の記者さんの意見は、
ひとつの選択肢として、もうこれはこれとしてあきらめる!
これから挽回しようとしても、既に相当海外と差が付いているので、これはこれとして。次に日本はどこでどう競争力を付けるのかを考えるべき、と言う。
それが出来ていればもうとっくにやっているわ、って事だしなあ。
そもそも今の時代に、「日本」とか「世界」とか分けて考えること自体に意味あるのか・・・
ちなみに、外資系銀行に勤めている友人から聞いた話。
今年の年初に、日銀の決済システムでトラブルがあった。
システムだからトラブルが起こるのは想定の範囲なのだが、そのトラブル発生のお知らせが各金融機関に、
「FAX」
で送られてきたという。
今の時代、決済に関わるそんな大切なお知らせがFAXで届く、とは。
これが本当の話だとすると、政府が「DX」と声高に号令をかけているのなら、まずは政府側から民間にとってお手本となるようなDXの形を見せてほしい、と思う。
でもひとつ。私の友人が、
「さすが日銀!」
と感心したことがひとつ。
FAXで送られてきたシステムトラブル発生連絡の紙が、とってもとっても達筆な直筆だったんですって。
「さすが日銀!」
がんばれニッポン!!