日本の将来を真剣に考えた時、徒然に
今週はマーケットの動きが激しい1週間でした。
まず、円安。
いよいよ1ドル150円に突入。
円安、私たちの生活への影響は、というと、
1.輸出品は海外で割安になるので、輸出企業にとってはうれしい。
2.輸入品は国内で割高になるので、原材料を輸入に頼っている製品は値上げをしないといけない。
すなわち、今後も日本の物価は上がる可能性大。生活者にとっては厳しい!です。
なぜ円安になったのか。
外国、特にアメリカの金利に対して、日本の金利が低すぎるから。
アメリカの長期金利が5%近くある一方で、日本のそれは1%より低い。
日本の低金利環境下で円で運用するより、ドルにしてアメリカで運用した方がずっと金利収入が魅力的。だから、みんなドルを持ちたいと思い、円はドルに比べて魅力が低くなり円安になる。
日本の株式マーケットも大幅に下落しました。
9月に値上がりした分を利益確定で売った、という理由もあるでしょうが…
でも残念ながら、構造的な日本経済の弱点が、いよいよ株式マーケットでも顕在化してきたように思います。円安で私たちの生活は厳しくなる、でも賃金はあまり上がらない、企業も思い切った値上げもできない、そして、コスト競争力のない企業がさらに疲弊していく。そんな環境下のマーケットに、外国の投資家が投資をしてくれるでしょうか。
それを知ってか、日本政府は、国民がため込んだ金融資産2000兆円をなんとか投資にまわしてもらおうと頑張っている。でもそれって、もう国民に頼るしかないからなのか、と思ってしまうのですが… 考えすぎでしょうか…
アメリカは、リーマンショックやコロナ禍で市場に供給したお金を、今、もとのあるべき姿まで戻そうとしています。それは国民の痛みを一時的には伴うものであっても、将来にとって必要なことだから。
日本は、アベノミクス以降に、延々と続く金融緩和の中で、お金を今も市場にジャブジャブと供給し続けていて、それは既にGDPをはるかに超える額にまで膨れ上がっています。つまり、日本経済は、こういうジャブジャブなお金がある状態が通常の状態で、それがなければ生きていけないような経済構造になっている、世界でも稀有な国なのです。
病気になった時に、
・薬を大量に摂取し効かなくなったらまた次の薬を投与、を繰り返すのと
・ある程度の薬を投与したらその後は免疫の力で自然に治ることにゆだねるのと
どちらが賢い選択なのでしょう。
私たちは、将来の日本を、どのような幸せな国にしていきたいのか。
今、本当に真剣に、ひとりひとりが考えるべきところにあるような気がしています。
ぜひ、みなさんのご意見もお聞きしたいので、ご意見お寄せくださいね!!