悲しい時だけでなく、喜びや悔しさでも人間は涙する、のだ
昨日は久しぶりにテレビで泣いてしまった。
以前このコラムでも取り上げたことがあるが、NHKの「魔改造の夜」。
昨日は、「おトイレ ゆか 宙返り」。
便座に座っているひよこのおもちゃを、まさに体操の床競技のように、宙返りさせて着地させるというお題。
このお題に、東工大チーム、下町工場代表会社、そして天下のパナソニック、の3チームが挑んだ。
感動ポイントその1
なんの意味があるかと言うと、別に意味ないのだが、「トイレのおもちゃが回転して着地する」というこのひとつの目的を実現するために、学生から大の社会人大人が集まり、あーでもないこーでもないと試行錯誤してマシンを組み立てる。これって、AI使ってお金や人的資本を投入すれば確実にマシンを作れると思うが、そうではなく、人が集まって、試行し失敗しまた改善してまた失敗して、というこの「過程」がまさに感動ドラマなのだ。
今、全豪オープンテニスが行われているけれども、これも、人間がプレーしているから観衆も熱狂するわけで、ロボットが闘ってもここまで熱く応援はできない。
人間とAI・ロボットとは、そもそも同じ尺度で比較できるものではない。
感動ポイントその2
ネタバレして恐縮だが、この3チームのうち、19歳の大学2年生がリーダーで取り組んだ東工大チームが優勝した。
本番当日のコンディションも影響するので、偶然の要素もあるのだが、それでも、東工大チームはなんとトイレを2回転させてちゃんと着地させた!
チームメンバの中に、もともと体操をしていた学生が居て、宙返りするときの足の使い方を客観的に分析してそれをマシンに実装したことが、ウルトラ回転トイレを生み出した。
他の二つの社会人チームより、
圧倒的に「ピュア」に
このお題に取り組んでいたのが印象的だった。
やっぱり、人間っていいな。
人間ってステキだな、と思った。
そして、なにかを考える時に、まずはお題に誠実に向き合うこと。
そして、目的と手段を取り違えないこと。
なにをやりたいんだっけ? を突き詰めて突き詰めて考えること。
新NISAが始まり、投資がいよいよ身近になってきたが、投資はあくまでも手段。
投資することが目的ではない。
本当の目的ってなんだっけ?を常に見失わないことが大切だと思う。
話を昨日のTVに戻そう。
感動ポイントその3
大学生リーダーが試行錯誤して何度も失敗している時に、
「またこれでだめなら、僕、泣いちゃいそうです」
って言っていたところ。
「ピュア」でいいなあ!!
大丈夫!
君の涙は、TVを見ている多くの人が、きっと君の分以上に感動して流したはず。
君はこれからの人生をもっともっといろいろな経験して充実させてほしい!
いいなあ、人間って。
いいなあ、若いって。