友人がたしなんでいる関係で、お茶会にお呼ばれすることが時々ある。
私自身は茶の湯に通じてはいないので、
茶会へ行くまでの道のりでいつも「にわか勉強」。
「どうぞお気軽に。お茶を楽しんでもらえればいいですよ」
と亭主(お茶会の主催者)からは言われるものの、それでも何も分からないのでは失礼にあたる。
何度か参加していて、その都度覚えたつもりでも、またすぐに忘れてしまう。
まあこれも、脳トレになっていいかと思えば苦にもならない。
お茶会では、「正客(しょうきゃく)」というお客さんの代表となる人がいて、基本的にはその人にならってやっていれば間違いがない。
簡単に言うと、正客の真似をしていれば間違いない、ってこと。
そして、お茶を頂いた後に、ひとしきりその場で会話を楽しむ。
これを先導するのも正客の役目。
「このお茶碗は、**ですか?」
とか
「このお軸は?」
「このお道具は?」
とか。
お茶の経験が豊かでないと成り立たない会話なので、私は、「なるほどなるほど」と感心したように聞いているだけで、実はなにを話しているのか良く分かっていない。だって、お茶やそのお道具に関する知識がないのだから。
それでも、そのゆったりとした優雅な時間を共有できることはなによりも心が落ち着く。
ちなみに、「お軸」、って掛け軸の絵のこと。
「お軸」って言うだけで、なんかとても優雅な感じ。
こういう言葉使いも、日常ではあまり聞かない雅な空気を醸し出す。
茶道とは、お茶を飲んで終わりではなく、おもてなしの精神で美しい心得を感じる日本の伝統文化。
だったら、たとえば、投資について投資道、というのを極めるというのはどうだろう。
「このお株はいかがでしょう?」
「結構な、お益でして」
など、優雅に語って楽しむ、なんていう大人のたしなみ流儀があっても面白いかも。
そんな流派、裏千家に乗じて、裏銭家、と名付けたりして。
1銭でも大切にする、という意味。ちょっとセンスないか…
※「四規」とは、千利休の言葉で、「和」「敬」「清」「寂」の事。
特に「寂」とは、動じない心を持つ、という意味。投資道でも使える言葉だ。