喉元過ぎれば熱さも忘れ

幸せな事に、大病を患うこともなく大きな病院に行く機会もなかったのだが、親類が入院したので見舞いで病院を訪れた。

 

コロナ禍の真っただ中では、マスクはもちろん、家でも手洗いや消毒など結構気を使っていたが、最近は特別に気にすることもなく、コロナ前と同じような生活を送っている。

でも、病院の中は、常時マスク着用はもちろんのこと、看護師さんなど職員の方は皆さん、消毒液入りポンプを1本、常時肩からさげて持っておられる。病院という場所柄、感染症のリスクに常に向き合いながら仕事をされているんだ、ということをあらためて認識させられた。

 

病院や介護の現場など、人に触れないと仕事にならない現場はまだまだたくさんあって、そういう現場の人手不足は深刻だと聞く。何でもデジタルで処理できる世界にはなっているが、それでも、直接人と触れて、様々なリスクと向き合って仕事をされている方もたくさん居られる。これは、コロナが終わった今でも忘れてはいけないことだと思う。

 

見舞いをした親族は、やや(というか、「かなり」)「ふくよか」な体形。よく医療もののテレビであるように「1,2,3」と声をかけてベットから手術用ベットに移動させるときに、1度で移動できず(まあ、つまり持ち上がらなかったのかな)、看護師長みたいな人が、「ほら、若い人、頑張って持ち上げて」とはっぱをかけられて2回目にベットを移動できたそうだ。それを、当事者として聞いていて、本当に恥ずかしくて、

「ああ、もう少し体重落とさないとなあ」

と、手術のことよりそっちが気になって気になって仕方なかったそうだ。

 

昔、医療に従事している人から、

 「あの、よくドラマでやっている、1,2,3って声かけてベットを移動させるやつ、あれって、結構重労働で大変なんだよね。あんなのこそ、なんか工学的に工夫してなくせると思うんだけど、だれもやってくれないんだよね」

 

という話を聞いたことがある。お医者さんは、医療行為そのものにはとても興味があるけれども、それ以外の部分についてはかなり前近代的な仕組みをそのまま使っている場合も多いらしい。こういう場面こそ、

「医学+人間工学」

で、スマートに解決できる分野。多様性を組み合わせて生かせる場面は、まだまだ世の中たくさん残っている。

 

ちなみに、その親族は退院したら、思う存分「寿司」を食べる予定なんだそうだ。術後経過も順調で、また再び手術台に乗ることはないだろう、とは思うけれども… 

 

人間、

「恥ずかしいからなんとかしよう」

と思っても、

 

「喉元過ぎれば熱さも忘れ…」

 

まあ誰しも、そんなもの。でも快方に向かっているので、本当に良かった!お大事に。

キャンペーン・お知らせ

【抽選】宿泊割引ポイント1万円を5名様に!応募期間5/10~5/23まで

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

【スポンサーリンク】

関連・おすすめ記事

SHARE:

【スポンサーリンク】

Copyright© STOCK POINT Inc. All Rights Reserved.