空前の円安。今回は3回シリーズで、円安前提で押さえておくべきことを取り上げてみたいと思います。
<その①> 円安はどこまで行く? なぜ円安?の理由を再確認
<その②> 円安が進むと、日本経済はどうなるの? アルゼンチンの例を参考に
<その③> 円安の時に選択したい投資戦略。 狙い目は・・・
今回は<その③>です。
円安が進む時に、どんな企業がその恩恵を受けるの?
そうすると、どういう銘柄が狙い目になりそう??
のアイデアです。個別銘柄についても言及していますが、あくまでもひとつの見方として、参考にしていただければと幸いです。
- 自動車/「円安」で最も恩恵を受けるセクター。特に、日本で生産して海外に輸出している割合が大きいメーカ―はメリット大。
○トヨタ自動車(7203)- 今期の想定為替レートは145円。1円で500億円の営業利益が変動
○SUBARU(7270)- 同142円。1円で105億円の営業利益が変動
○ホンダ(7267)- 同140円。1円で100億円の営業利益が変動 - IT・半導体/自動車と基本的に同じ構造。IT・半導体への設備投資は堅調な上、円安がさらに増収・増益効果をなる!
○ソフトバンクG(9984) - 円安とは直接関係はないですが、エッジAIへの関心が高まっていて、その最先端にいるアーム社の親会社である同社には注目が集まっています
○キーエンス(6861) - 売上げの約65%が海外です
○日立製作所(6501)- 今期の想定為替レートは140円。1円で12億円のEBITDAの変動 - 造船/造船業界は絶好調。3年先まで受注でいっぱいになっている状況。そこへ円安が乗っかるので利益率もさらにUP。
○川崎重工業(7012)- 好業績と円安に加え、PERが12.8倍と割安な点がポイント。先日あった「賄賂事案」が心配ですが、解決の方向へ行くのではないか・・・と思います
○名村造船所(7014)- 好業績と円安。それにPER11.0倍の割安がポイントです但し、上記の銘柄はずっと急騰していましたので、しばらくの間、調整局面になるかもしれません。少し下がったところを拾うのがいいかもしれません
- 商社/商社は国内事業以外は「米ドル建て」でビジネスをしているので、円安メリットを受けるセクター。
○三菱商事(8058)- 今期の想定為替レートは143円。1円の変動で営業利益が50億円変動します
○三井物産(8031)- 同145円。1円で営業利益が34億円の変動 - 銀行/メガバンクの場合、融資残高の30~40%は海外なので、意外ですが円安メリットを受けます。
○三菱UFJファイナンシャルグループ(8306)- 今期の想定為替レートは140円。1円で営業利益が80億円変動します
さらに追加で。
海外売上げ比率の大きな会社が狙い目です。例えば、
○リクルート・ホールディングス(6098)- 海外売上げ比率が55.5%あり、円安メリット大です。注意点はPERが46倍と高いところ。短期の順張りトレーディングとの割り切りが大切そうです
○任天堂(7974)- ユーロ円に対する為替感応度が高く、1円の変動で営業利益が25億円変動。今期の想定為替レート(ユーロ円)は155円です
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